肢体不自由のある学生への対応
1.授業への対応
(1) 教室内の座席について
●座席の確保
学生と相談のうえ、教室の入り口近くなどの利用しやすい席を確保するために、優先席を設置することがあります。優先席に他の学生が座っている場合は、移動を促すなど、座席の確保にご協力ください。
●教室内での移動への配慮
グループワークなどで座席を移動する必要がある場合、グループの配置を工夫し、学生の移動がなるべく最小限になるよう、ご配慮ください。
(2) 授業中の提出物について
●筆記時間の検討
筆記が困難であったり、時間がかかったりして、出席カードやレポートなどを授業時間中に提出することが難しい場合があります。筆記時間に余裕を持たせる、授業後の提出を認めるなどの対応をご検討ください。
●代替の提出方法の許可
障害のある学生が手書きで筆記することが困難な場合、代筆者が学生の口述した内容を代筆したものを提出させる、本人がパソコンで作成したものを授業後に提出させるなど、代替の提出方法をご検討ください。
(3) その他
●遅刻時の対応を検討
車いすを使用していたり、歩行に時間がかかったりするために、直前の授業が終了した後の移動が間に合わず、授業に遅刻することがあります。やむをえない事情で遅刻する場合、出席点で不利になることがないよう、評価の際にご配慮ください。
●TAの配置を検討
実験や演習などで、TAなどの配置が必要と考えられる場合、学生が所属する学部・研究科の支援実施担当者やバリアフリー推進オフィスにご相談ください。
2.試験への対応
試験時には、肢体不自由のある学生の状況に応じて、以下のような対応をご検討ください。試験実施前に、本人と支援実施担当者、バリアフリー推進オフィスで面談のうえ、先生に具体的な相談をさせていただきます。
●補助具や書きやすい筆記具の持ち込み許可
例)アタッチメントの利用を認める/滑り止めの利用を認める など
●解答方法の変更
例)ノートパソコンでの解答を認める/学生本人が口頭で解答し、代筆者が代筆をする/学生本人が口頭で解答したものを録音する/学生本人のニーズに合わせて準備した解答用紙を使用する など
●試験方法の変更
例)口頭試問に振り替える/レポートに振り替える など
●試験日程や時間の調整
試験時間を延長する/次の時間に同じ教室で試験がある場合や、同日に複数の試験がある場合は、支援実施担当者と調整のうえ、別室受験などの措置をとる。
筆記が困難な学生にとって、試験を無事に受けられるかどうかは大きな不安です。試験方法について事前に十分な確認をとっておくことが必要です。一日の間に複数の試験が連続すると腕に疲労が蓄積し、筆記の負担が増しますので、やむを得ない場合は、代替の試験方法をご検討ください。